【Q&A】模型の何が良いんですか?

テコです。

有名な建築家の特集なんかをテレビや雑誌で見ることはありませんか?または、ドラマや映画などの中で登場する建築事務所の中に模型が飾られているシーンは想像しやすいですよね。それらメディアでもよく模型が登場するのはなぜでしょうか?その理由をまとめてみました。

ドラマや雑誌の背景として模型は使われる
ドラマや雑誌の背景として模型はよく使われているんですよね

子供たちにも分かりやすい

図面を見て理解できる大人はどのくらいいるかというと、ほとんど理解できないのではないでしょうか?そもそも平面図・立面図・断面図・配置図・矩形図・展開図・などと言っても分からないものです。

ですが、模型をテーブルに置いたとたん、子供たちまで家づくりの打ち合わせに参加し始めます。そんな魔法のようなプレゼンツールはありません。「CGパースもそうじゃないの?」と思われるかもしれませんが、パースでは動線チェック、要するにその間取りが使い勝手良くできているかまで読み取ることができません。

建築のプロたちがやってしまいがちなこと。それは「素人であっても分かりやすい」説明を図面と口でできていると思い込むこと。その思い込みは消し去り、分かりやすいプレゼンをしたいものです。

コミュニケーション力がある

模型は子供たちにもよく分かるツールだというお話をしました。その模型をテーブルに置いた時のご家族の行動を観察してみてください。下手をすると、打ち合わせ担当のあなたのことを忘れて家族会議が始まってしまいます。

テコは模型作りは得意ですが会話は苦手です。ですが、模型を使えば無理に会話をしなくても模型が替わって語ってくれます。こだわった場所、重要な場所、図面では分からない場所を視覚的に伝えてくれます。これが模型の持つコミュニケーション力です。

ミスが見つかりやすい

模型職人をしていると図面のミスをよく見つけます。ほぼ100%間違いがあります。間違いというより修正忘れでしょう。最も多いのが窓の位置や大きさ。階段に掛かっていることも良くあり、一瞬模型製作がストップしたりもします。

もし、模型製作を設計者自身がやっていれば、模型を作ることでミスを容易に見つけることができます。CGパースは2次元上で誇張したり悪く言うとごまかすことが容易ですが、模型はごまかそうとすると整合性が取れなくなり破綻してしまう立体物です。なので、整合性が取れない部分はミスであるとすぐに分かり修正と改善につながるわけです。

クレームになりにくい

模型を作ると設計者が自らのミスに気づき修正を施すことができるお話をしました。結果、正確な図面と模型とその他のプレゼンツールを使い最大限に伝わるミーティング時間を過ごすことができます。模型を見たご家族はその分かりやすさゆえにあれやこれやと理想を話し始めます。

クレームはどこから生まれるかというと、多くは施工のミスや設計のミスからかと思いますが、意外に多いのが「そんなの聞いてなかった」という理解不足。模型があれば図面を見て理解したつもりでいたけど、できてみたら違っていたというお話が激減します。でも、模型を使えばそんなクレームを減らすことができます。

こんな場面にはしたくありません
こんな場面にはしたくありません

設計業務がスマートになる

模型のご依頼をしてくださる皆さんから頂いた感想に「プランを練る時間が増えたよ」、「ミーティングの時間(回数)が減ったよ」あります。スムーズにミーティングが進むため、ご家族からの要望を比較的容易に吸い上げることができるんです。

ある工務店の部長クラスに「模型は時間が掛かるから作らない」と言われたことが過去にありました。残念ながらその工務店は住宅展示場から随分早く撤退し、今どうなっているか分かりません。確かに模型製作には多くの時間を要するように思われます。それでも、トータルすると設計業務をスマートにし、プランをより深くブラッシュアップする時間の確保ができることが分かっています。

想い出(プレゼント)になる

検討用に作られた模型が玄関やリビングに飾られると嬉しいですね。現に、ボロボロになったスタディ模型をアクリルケースに入れて飾ってくださっているご家族もあります。

某ハウスメーカーが「完成模型プレゼント」というキャンペーンをしていたことがあります。それは家づくりにはほとんど関係ありません。完成模型よりなにより、竣工した新築の住まいが目の前にあるのです。確かに喜ばれるかもしれませんが、検討用に使われたボロボロの模型のほうがはるかに喜ばれます

飾られているスタディ模型たち
飾られているスタディ模型たち

まとめ

6つ紹介しましたが、他にもあります。「複雑な屋根がシンプルにまとまって予算内に収まった」、「模型を作る事務所にお願いしたかったので依頼先を決める参考にした」、「成約率が大幅にアップした」といった事例も直に聞いています。もちろん、それが100%模型によるものではありません。設計者の努力や現場の力などが大きく作用し、お施主の最終決断にゆだねられるわけではあります。

とはいえ、模型を作るか否かで家づくりは大きく変わることは間違いありません。模型を使うことで理解が深まるのですからメディアで建築模型が多用される理由も良く理解できると思います。模型会社に依頼せず自社で、あるいは設計者が自ら製作することもできます。きれいでなくてもOKです。伝わることが大切です。模型の良いところを存分に活用し、気持ち良い家づくりをしてもらえたら嬉しいです。

お問い合わせは建築模型の作り方や活用方法のご相談でも構いません。家づくりのサポートがテコのお仕事ですのでお気軽にご連絡ください。

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